Webシステム開発 用語集
見積書・契約書・提案書に出てくる言葉を「発注する側の実務でどう意味を持つか」という視点で解説しています。ご相談の前後に辞書代わりにご利用ください。
進め方・工程
要件定義から検収まで、開発の工程で使う言葉です。
- ようけんていぎ要件定義要件定義とは、システム開発の初期段階で、どの業務をどのように支援するか、必要な機能・性能・運用条件は何かを整理し、発注者と開発者の間で合意する工程です。この合意内容が、見積・設計・検収の判断基準になります。
- きほんせっけい・しょうさいせっけい基本設計・詳細設計基本設計は、要件定義で合意した内容をもとに、画面構成、データ構造、外部連携、処理の流れなど、利用者から見える仕様を決める工程です。詳細設計は、それを実装するためのプログラム内部の構造やロジックを決める工程で、主に開発者向けの成果物になります。
- けんしゅう検収検収とは、受注者から納品されたシステムや成果物について、発注者が要件定義や設計で合意した内容どおりであるかを確認し、受け入れを承認する手続きです。請負契約では検収の完了が報酬支払いの条件となることが多く、契約上の重要な区切りになります。
- こうすう・にんげつ工数・人月工数とは、システム開発に必要な作業量を人と時間の掛け算で表したもので、人月はその単位の一つです。人月は一人の技術者が一か月間作業する量を表し、見積書では「機能ごとの工数の合計に単価を掛けた額」として開発費が示されることが多くあります。
- フルスタックエンジニアフルスタックエンジニアフルスタックエンジニアとは、Webシステムの画面側(フロントエンド)、サーバー側(バックエンド)、データベース、サーバーやネットワークの構築・運用まで、開発に必要な複数の領域を一人で担当できる技術者を指します。営業やデザインを含めて一貫して担う場合もあります。
- ひきのうようけん非機能要件非機能要件とは、システムが「何をできるか」という機能要件に対して、「どのくらい速く」「どのくらい止まらずに」「どのくらい安全に」「どう運用するか」といった、機能以外の品質や条件を定めた要件のことです。
- あじゃいるかいはつアジャイル開発アジャイル開発とは、要件をすべて固めてから一括で作るのではなく、優先度の高い部分から短い周期で動くものを作り、実際に使って確認した結果を次の周期に反映しながら進める開発の進め方です。
- あーるえふぴーRFP(提案依頼書)RFP(提案依頼書)とは、システム開発を発注する側が、導入の目的、現状の業務と課題、実現したいこと、予算や時期などの条件をまとめ、開発会社に提案と見積りを依頼するための文書です。
- でーたいこうデータ移行データ移行とは、Excel・紙の台帳・旧システムなどに蓄積されている既存のデータを、新しいシステムのデータ構造に合わせて整理・変換し、取り込む作業のことです。新しいシステムを使い始めた日から過去のデータも参照できるようにするために行います。
契約・責任
契約書や見積書に出てくる言葉です。読み違えると後のトラブルになります。
- うけおいけいやく請負契約請負契約とは、受注者が仕事の完成を約束し、発注者がその完成した成果物に対して報酬を支払う契約形態です。システム開発では、要件定義や設計で定めた仕様どおりのシステムを納品することが受注者の義務となり、完成しなければ原則として報酬は発生しません。
- じゅんいにんけいやく準委任契約準委任契約とは、受注者が専門家として善良な管理者の注意をもって業務を遂行することを約束し、発注者がその作業に対して報酬を支払う契約形態です。成果物の完成義務はなく、システム開発では要件定義の支援、技術調査、保守運用、月額での開発支援などに用いられます。
- けいやくふてきごうせきにん契約不適合責任契約不適合責任とは、納品された成果物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しない場合に、受注者が発注者に対して負う責任です。発注者は修補や代替物の引き渡し(追完)、代金の減額、損害賠償、契約の解除を求めることができます。民法改正により、従来の「瑕疵担保責任」に代わって整理された制度です。
技術
提案書や技術的な説明で出てくる言葉です。仕組みの概要を知っていると判断が早くなります。
- シーエムエスCMSCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)とは、Webサイトの文章や画像などのコンテンツを、専門知識がなくても管理画面から追加・編集・公開できるようにする仕組みです。WordPressやMediaWikiのようなインストール型と、Wixのようなクラウド型があります。
- ランプ/レンプLAMP/LEMPLAMPとは、Linux(OS)、Apache(Webサーバー)、MySQL(データベース)、PHP(プログラミング言語)を組み合わせたWebシステムの構成の略称です。LEMPは、WebサーバーにApacheの代わりにNginx(エンジンエックス)を用いた構成を指します。どちらもオープンソースで構成され、多くのWebシステムやCMSの基盤になっています。
- エーピーアイAPIAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)とは、あるソフトウェアやサービスの機能やデータを、別のプログラムから決められた手順で利用できるようにした窓口のことです。Webシステムでは、決済サービス、地図、メール配信、会計ソフトなどの外部サービスと連携するときに使われます。
- レスポンシブデザインレスポンシブデザインレスポンシブデザインとは、一つのWebページを、閲覧している端末の画面幅に応じてレイアウトや文字サイズを自動的に切り替えて表示する方式です。スマートフォン用とパソコン用に別々のページを用意する方式に比べ、更新の手間が一か所で済むため、現在のWebサイト制作では標準的な手法になっています。
- エスエスエル/ティーエルエスSSL/TLSSSL/TLSとは、Webブラウザとサーバーの間の通信を暗号化し、第三者による盗聴や改ざん、なりすましを防ぐための仕組みです。SSLは古い規格の名称で、現在使われているのは後継のTLSですが、慣習的に「SSL」と呼ばれることが多くあります。対応したサイトはアドレスが「https://」で始まります。
- でぃーえぬえすDNSDNS(ドメイン・ネーム・システム)とは、「example.co.jp」のようなドメイン名を、インターネット上のサーバーの住所であるIPアドレスに変換する仕組みです。Webサイトの表示先やメールの届け先は、DNSの設定で決まります。
- にんしょうとたようそにんしょう認証と多要素認証認証とは、システムを使おうとしている人が本人であることを確かめる仕組みのことで、ID とパスワードの照合が代表的です。多要素認証は、パスワードに加えて、スマートフォンに届くコードや認証アプリなど別の要素でも確認し、パスワードが漏れても不正ログインを防ぐ方法です。
- ふれーむわーくフレームワークフレームワークとは、ログイン、データベースの読み書き、画面の表示、入力チェックなど、多くのWebシステムに共通する処理をあらかじめ備えた開発の土台のことです。開発者はその上に業務固有の処理を作ることで、品質を保ちながら効率よく開発できます。
運用・環境
納品後の運用や、開発中の環境に関する言葉です。
- ほしゅうんよう保守運用保守運用とは、納品後のWebシステムやサーバーを安定して動かし続けるために行う、監視、バックアップ、ソフトウェアの更新、障害時の復旧、軽微な改修、使い方の支援などの業務の総称です。開発とは別に、月額などの契約で継続的に行われることが一般的です。
- ステージングかんきょうステージング環境ステージング環境とは、本番環境とできるだけ同じ構成で用意された、公開前の確認専用の環境です。新機能の追加、ソフトウェアの更新、デザイン変更などを本番に反映する前にここで動作を確かめることで、利用者に影響を与えずに問題を発見できます。
- ばっくあっぷバックアップバックアップとは、データベースやファイル、サーバーの設定などの複製を、元とは別の場所に定期的に保存し、障害・誤操作・不正アクセスなどでデータが失われたときに復元できるようにしておく仕組みのことです。
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