このページの課題・パターンは、不動産の業務で一般的に見られる想定例です。個別の実績を示すものではありません。
不動産の業務と情報の流れ
不動産業の情報は、物件の登録から始まります。オーナーや元付会社から受け取った物件情報を自社の台帳に入れ、ポータルサイトや自社ホームページに掲載し、問い合わせや内見予約を受け、申込・審査・契約へと進みます。賃貸管理を行う会社では、契約後も更新、家賃入金、修繕依頼、退去精算といった業務が続きます。
このとき同じ物件情報を複数の掲載先に手作業で登録し、成約したら一つずつ取り下げる、という作業が発生しがちです。問い合わせもポータル経由、電話、自社サイトのフォーム、来店と入口が分かれ、対応状況を担当者ごとの手帳や表計算で追いかけることになります。
また、契約書や重要事項説明書、鍵の管理、修繕業者とのやり取りなど、紙と電話に頼る業務も多く残っています。Webシステム化の主眼は、物件情報を一度登録すれば必要な場所に反映される状態を作ること、そして問い合わせから契約・管理までの状況を一つの画面で追えるようにすることです。
よくある課題(想定例)
同じ物件を何度も登録している
【想定例】自社サイト、複数のポータル、店頭の物件資料に同じ内容を手作業で入力しており、家賃や設備の記載がサイトごとに食い違うことがある。成約後の取り下げ漏れで、無い物件への問い合わせが続く。
問い合わせの対応状況が担当者しか分からない
【想定例】メール・電話・フォームからの問い合わせを担当者が個別に管理しており、休みの日に別の担当者が引き継げない。対応漏れや二重対応が起こり、機会損失につながる。
更新時期・契約期限の管理が属人的
【想定例】管理物件の契約更新や火災保険の期限を担当者が手帳や表計算で管理しており、通知のタイミングを逃す。件数が増えるほど見落としの不安が大きくなる。更新案内の発送作業も毎回手作業になっている。
修繕依頼のやり取りが電話とFAXに偏っている
【想定例】入居者からの修繕依頼を電話で受け、業者へFAXで依頼し、完了報告を口頭で受ける。履歴が残らず、同じ箇所の再発時に経緯が分からない。退去精算の根拠も示しにくい。
システム化のパターン(想定例)
物件台帳を中心にした自社サイト連携
【想定例】物件情報を社内の台帳システムに一度登録すると、自社ホームページの物件一覧に自動で反映される仕組みを構築します。成約や募集停止のステータス変更も一か所で済み、取り下げ漏れを防ぎます。ポータルへの出稿は各社の仕様が異なるため、出力用のデータ形式を整える範囲から始めます。
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問い合わせと内見予約の一元管理
【想定例】自社サイトのフォーム、メール、電話メモを一つの問い合わせ一覧に集約し、担当者・対応状況・次回連絡日を記録する画面を作ります。内見予約はカレンダー形式で空き状況を確認でき、担当者が不在でも他のスタッフが状況を把握できます。対応履歴が残るため、引き継ぎもスムーズになります。
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契約・更新・入金の期限アラート
【想定例】管理物件ごとに契約期間や更新日を登録し、期限が近づくと一覧で通知するシステムを構築します。通知の文面や送付先を管理画面から変更できるようにし、更新案内の作業を定型化します。入金の記録と合わせて、未入金の一覧も出せるようにします。期限管理の抜け漏れをなくすことが目的です。
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スマートフォンで見やすい物件ページ
【想定例】外出先や移動中に物件を探す方に向けて、写真・間取り・地図を素早く見られるモバイル最適化を行います。問い合わせボタンや電話発信をわかりやすく配置し、来店や内見につなげます。表示速度も重視し、画像の最適化を行います。物件ごとの共有用URLを用意し、SNSやメールでの紹介にも使えるようにします。
修繕依頼の履歴管理
【想定例】入居者からの修繕依頼を受付番号で管理し、業者への依頼と完了報告を同じ画面に記録します。物件ごとの修繕履歴が残るため、再発時の判断や退去精算の根拠として活用できます。業者への依頼はメールで自動送信し、FAXの手間を減らします。入居者からの依頼もWebフォームで受け付けられるようにします。
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一部だけシステム化するという判断
不動産業では、ポータルサイトへの出稿や契約書の作成など、外部サービスや既存の書式に依存する業務が多くあります。それらをすべて自社システムに取り込もうとすると、連携仕様の変更に振り回され、費用対効果が下がりがちです。
まずは「自社で完結する部分」、たとえば物件台帳と自社サイトの連携、問い合わせの一元管理から着手し、外部連携は必要性が明確になってから検討する、という順序をおすすめしています。少人数の店舗であれば、問い合わせ管理だけをシステム化し、物件登録は従来の方法を続ける判断も十分に合理的です。
注意点
- 宅地建物取引業法に基づく表示・説明義務や、景品表示法による広告表示のルールは、システムの機能とは別に遵守が必要です。
- 入居者・オーナーの個人情報を扱うため、アクセス権限の設計と保管期間の整理を要件定義の段階で行います。
- 一般的な情報であり、個別の事案は専門家・所管官庁にご確認ください。
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よくあるご質問
今使っているホームページを活かしたまま物件管理だけ追加できますか?
既存サイトの構造を確認し、物件一覧の部分だけを新しい仕組みに差し替える方法を検討します。サイト全体を作り直さなくても済むケースは多くあります。
ポータルサイトとの自動連携はできますか?
ポータル各社の仕様や利用条件によって可否が変わります。自動連携が難しい場合でも、出稿用のデータを整った形で出力するだけで作業時間は減らせます。
個人情報の扱いで気をつける点は?
誰がどの情報を見られるかという権限設計と、退去後の情報をいつまで保持するかというルール決めが重要です。システム側では権限とログを用意し、運用ルールはお客様と一緒に整理します。
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監修: Unlogical Systems合同会社(杉並区・西荻窪)公開